野球肘に対してテーピングでサポートする場合、使用するテープ伸び率が皮膚に近いものと、固定力のあるテープの2種類をわけて使うと良いでしょう。
ただし、テーピングは、安静にできない事情、つまり試合を行わなければならない場合や、復帰して間もない場合の時だけに勧められる応急的な処置です。
肘の痛みが強い場合は、応急処置だけでは今後悪化する恐れがあります。専門医による指導の下、正しい治療法で対処しましょう。
テープの巻き方は、痛みが肘の内側か外側かで違います。肘の内側が痛む場合、伸縮性のあるテープで前腕伸縮群のサポートをします。
肘を軽く曲げた状態で、やや筋肉が盛り上がった場所の中央から斜め下に向かって巻きはじめます。肘の骨が出ているところを通り、肘の後ろ側を通って斜め上に巻き上げます。肘関節のやや上あたりで張り終えます。
utubeを探しましたが、これが一番近い感じです!
たいして、肘の外側に痛みが生じた場合は、巻き方が内側に痛みがある場合と逆方向になります。巻きはじめは内側を痛めた時と同じ、前腕筋のやや関節寄りから斜め上に巻き上げ、肘の外側を通ってらせん状にひと巻し、肘関節のやや上で止めます。
らせん状に1巻きはしていませんが、こんな感じです!
伸縮性のテープを使うことによって、肘の可動性を残すことができるのです。内側を痛めた時も、外側を痛めた時もテープを巻いてサポートする場合は、軽く肘を曲げた状態で行ってください。
靭帯まで痛めてしまっている場合は、内側副靭帯のサポートのため、固定力の強いテープで肘関節の骨の出っ張りの上を、先ほどのテープとクロスさせるように貼ります。
もう一枚同じようにクロスさせてサポート力をアップさせると良いでしょう。最後に、アンカーといって、固定力の強いテープを使って端がめくれないように腕に巻きます。
野球肘は投球数の多いピッチャーに多い症状です。テーピングは野球肘の予防策としても有効ですが、なにより個々の筋肉や骨などにあった投球数を決め、肘に負担のないよう練習に取り組むことが大事です。