野球の肘の痛みの治し方、ストレッチやテーピングのやり方

野球の肘の痛みの原因や直し方ストレッチ、テーピングのやり方を紹介します。サポーター湿布でも治らない肘の内側が痛い時はどうすればいいのか?

少年野球における肘痛の予防

少年野球では怪我の予防が重要です。激突やデットボールなどによるけがだけでなく、負担の累積による障害、とくに肘痛に対する予防が求められます。いわゆる野球肘は小学校高学年から中学生にかけて発症のピークが訪れるため、日ごろから予防が欠かせないのです。

 

そんな少年野球における肘痛の予防のポイントは3つあります。まず日ごろからストレッチをしっかり行うこと。肘はもちろん、前腕の屈筋群や伸筋群を強化し、柔軟しておくことが求められます。ただし、ストレッチは腕だけに集中させず、股関節など体全体も意識して行っていくことが必要です。

 

ピッチングは全身を使った運動となるため、使う部分の筋肉や関節に問題があると全体のバランスが崩れて肘や肩に負担がのしかかるケースもあるからです。よく「指先だけで投げている」という表現が使われますが、これも肘に負担がかかりやすい状態です。

 

それからアイシング。痛みを感じたら行うのではなく、投球を終えた後に行う習慣をつけましょう。投球数が少ない場合でも肘周辺の組織には損傷が起こっています。試合後・練習後はもちろんのこと、必要に応じてイニングの間にも行う習慣をつけるとよいでしょう。これは肘痛が起こらないようにするために自分で行う予防法です。f:id:baseball-birthday:20150628211043j:plain

周囲のルール作りも野球肘を防ぐ有効な手段

少年野球ではもうひとつ、肘痛が起こらない環境・ルール作りも欠かせません。そもそも肘痛は投球過多によって生じますから、1番の予防方法は投球制限となります。

 

複数のチームが所属しているリーグでルールを設けるだけでなく、チーム内でも投球数や投球間隔についてのルールを設けておく必要があるでしょう。これは周囲の大人が心がけるべき重要なポイントです。投球数に関しては小学生では1日50球、中学生は1日70球、高校生では100球が目安とされています。

メジャーリーグではプロでも100球程度で降板するケースが多いことを考えれば成長期の野球少年にとってこれらの数字がいかに妥当なものかがわかるはずです。

 

こうした予防環境をしっかり整えておけば肘痛の予防はもちろん、野球少年の育成、さらには心身の成長にとってもよい野球環境を作ることができるでしょう。