野球肘は投球過多によって生じます。ですからピッチャーは日ごろから肘を酷使しないよう注意するとともに少しでも症状が見られた場合には投球を中止して肘に負担をかけない対策を行うことが大事です。
この投球の中止・休止が対策におけるもっとも重要なポイントで、いかに負担をかけずに生活を送りながらアイシングやエクササイズといったリハビリを行っていくかが大事になります。骨変化など重大な影響が見られている場合には3ヵ月以上の投球の休止が必要になるもこともあります。
そんな肘に負担をかけないための対策として役立つのがサポーターです。とくに発生初期に肘に負担をかけずに固定することは症状の悪化を避けるうえでの非常に重要な対策となります。特定の部分に負荷がかかったり、引っ張られたりするのが野球肘の直接の原因ですから、サポーターでしっかりと固定・保護することで症状の悪化を予防することができます。
また、発症初期は安静にすることが第一ですから、ついつい動かしてしまうのを防ぐ意味でも効果があります。
野球肘用のサポーターでは肘の部分だけを固定するタイプがオススメです。どの程度の範囲をカバーするかが商品によって異なっており、あまり肘周辺をあまり広くない範囲でカバーするタイプがもっとも使い勝手がよいのでおすすめです。ポイントとしてはあまり圧迫や固定をしないこと。
安静して肘に負担をかけないようにすることが第一なのはもちろんですが、まったく動かさないとかえって可動域が制限されてしまう恐れがあります。野球肘の治療は安静と同時にリハビリを通して改善していくことも大事ですから、軽い圧迫程度のものを選ぶのが1番です。
また、市販の野球肘用のサポーターではアイシング効果を備えたものもあります。これなら保護とアイシングの両方を行うことができますから、必要に応じて使ってみるとよいかもしれません。肘はどうしても日常生活で使用する必要がありますから、過度な負荷を避けつつ、不便な思いをしないで済むようなサポーターを選ぶようにしましょう。