少年野球のピッチャーに起こりやすい障害の代表格が肘の痛みです。投球過多によって肘に負担がかかると関節組織に損傷が起こり、骨折や遊離、欠損、壊死といった問題が起こります。
とくに中学生は成長期のため肘への負担に炎症が起こりやすいうえ、組織の損傷が骨の成長を阻害して変形などの影響を及ぼすこともあります。
そんな肘の痛みは日ごろから細かくチェックしておくことが大事です。試合などで投球過多になった時だけでなく、球数が少ない時でも肘に違和感が生じていないかどうか確認しましょう。投球は本人が思っている以上に関節に負荷をかけるため、投球の際には組織に損傷が起きています。
それが炎症にまで発展するほどの重症かどうか、確認しておくことでアイシングやストレッチ、さらにはスポーツドクターへの受診といった適切なケアを早い段階で行うことができます。
簡単な野球肘の症状確認法
自分でできるもっとも簡単な確認方法は肘の関節の、可動域の確認です。投球する時には肘をさまざまな角度に曲げることになりますが、炎症が起こるとこの可動域が制限を受けるのです。
普段は意識せずに普通に曲げることができる動きに痛みや違和感を覚えるようになります。もっとも簡単なのは両手を胸の前に伸ばして肘がしっかり曲がるかどうかを左右で比較検討する方法です。右利きの場合は左肘よりも右肘の方が曲がらなかった場合に肘の障害の可能性があります。
ストレッチをしながら肘の様子を確認する
それから両手の手のひらを組み合わせた状態でストレッチの間隔で両腕を胸の前に伸ばす方法も有効です。この際に痛みを感じた場合にも野球による肘の痛みの疑いが濃くなります。
このように、何もしない状態では痛みを感じない場合でも肘に損傷が起きている可能性があります。まず自分で確認できるこうした肘の確認を行い、気になる症状が見られた場合にはコーチや監督、両親に伝えてもっと正確に確認できる方法を行っていきましょう。
こうした可動域の確認はストレッチによる予防とも関わってくるだけに日々の習慣にしたいところです。